胸郭出口症候群
胸郭出口症候群
胸郭出口症候群は、手や腕に行く神経が胸郭の付近において圧迫・牽引などの機械的刺激を受けることにより神経過敏状態となり、頚や・腕・肩に痛みや感覚異常・脱力などを引き起こす疾患群と考えられています。
手や腕、肩の運動や感覚を支配する神経は、頚椎から出て頸の前側の筋肉の間をと通り、鎖骨の下をくぐり、胸の筋肉の中をとおり、上腕へと続いています。
その過程で①前斜角筋と中斜角筋の間、②鎖骨と肋骨の間、③小胸筋の後方、の3つの部分を走行する過程で、それぞれ絞めつけられたり、圧迫されたりする可能性があります。
その絞扼(こうやく)部位によって、それぞれ斜角筋症候群、肋鎖症候群、小胸筋症候群(過外転症候群)と呼ばれますが、総称して胸郭出口症候群と言います。
胸郭出口症候群の症状
主な症状は、上肢の痛みやしびれ・だるさ・冷感・肩や肩甲骨周囲のこりと痛みです。
一方で、上肢の痛みやしびれといった症状がなく、肩こりや背中の痛みのみの場合もあります。これといった原因が見つからず、治療効果が思わしくない肩こりの原因の一つに胸郭出口症候群があげられる場合があります。
胸郭出口症候群では、つり革につかまる時や、頭上での持続作業、ナップサックを持続的に持つ状態、パソコンワーク等で、長時間同じ姿勢を続けたり拘束的な作業をする人、高齢により肩が下方あるいは前方になる姿勢(猫背)になることにより、神経血管が引き延ばされ、症状が出やすくなります。
腕の痛み・しびれの症状
症例
- 2015年06月03日更新
- 頚椎症といわれた首や腕の痛み(40代男性)
- 2014年04月21日更新
- 左腕への痺れ伴う首の張り(30代女性)